自分の考えを主張するということに慣れている人や誰かの意見に乗っかる方がラクな人など、人それぞれ価値観や物事に対しての考え方は異なりますよね。
しかし、社会生活をしていると自分の考えを主張しなければいけない時が必ずきます。
今日は極度の人見知りで他人に対して自分の考えを伝えることが苦手な人がみんなの理解を得るための方法をご紹介します。
1.話す前に「聴く」訓練をする
まずはじめに自分の意見や意思を発言する場合、必ずその先には相手がいます。
そしてその相手の発言に対して自分の意見を述べるのですが、自分の意思をきちんと伝えられない人の特徴として「相手の話を聞いていない」「理解していない」ことがあります。
よく私は「人の話を聞きなさい」と言われていました。
それは自分の主張が本題から逸れていることが結構あったからです。
たとえば、営業成績が伸びていない部下に対して今後どのような指導をしていったら良いのかという問いに対して、以前の私は会社の待遇の改善やみなし残業の撤廃などという的外れな発言をしたことがあります。
もちろん人をやる気にさせるためにはそういった環境の改善も一理あるのですが、その時に求められていたのは「具体的な指導方法や部下の今までの行動から直すべき具体的な修正点」を求められていたのです。
これでは全然話が噛み合わないですよね。
この原因は単純に「話を理解せずに自分の考えを述べた」ことにあります。
会話には必ず相手の求めている「回答の範囲」があります。
そこを読み間違わないようにまずは相手の話をきちんと聴きましょう。
相手が何をして欲しいのか、何を求めているのかをきちんと理解しないとテーブルの上の塩を相手はとって欲しいのに隣の砂糖を渡すことになります。
自分の主張を通すためには相手の思惑からズレたことをしてはいけないのです。
あくまで相手の思惑の範囲内で自分の主張を述べることが肝心です。
勘違いしてはいけないのが相手の望む答えを話すことと相手の思惑の範囲は違うことです。
2.「なぜなら」を準備してから発言する
自分の意見が的を得た発言であっても全ての人が理解するわけではありません。
その時に聴き手の中には「なぜそう思うのか?」という質問をしてくる人がいます。
その時に「なんとなく」や「そう思ったからです」といった返事をしてしまうと、そんなに良い主張でも説得力がなくなってしまいます。
なので、あなたの主張には「根拠」が必要になります。
例えば「あなたのことが好きです」と言ったとします。
告白をされた人は純粋に「どこが好きなの?」と聞いてくるでしょう。
その時に「なんとなく」とか「直感で」と答えることと「悩んでいた時にあなたが励ましてくれた時に意識してそれが段々と好きな気持ちに変わっていった」や「一緒にいる時に見せてくれた笑顔が好きになった」というのではあなたの「好き」という主張が相手に伝わる度合いが違います。
言い換えれば「説得力」が違うのです。
人は必ず興味を持つことには「なぜ?」という疑問を持ちます。
その時にきちんと主張を裏付ける「なぜなら」を準備しておく必要があります。
3.話をする順序を組み立ててから発言する
自分の考えを主張してそれを相手に理解してもらうためには「わかりやすく話す」実用があります。
頭の中に浮かんだことをそのまま話してしまうと結果的に何をこの人は伝えたかったのかがわからなくなります。
私もこのタイプの人間です。頭の中のことを一気に話してしまう癖がある人はなかなか直すことができません。
順序立てて話すためには「5W1H」とかが必要なのですがいちいちそんなこともできません。
なので、私は話したいことを瞬時にまとめるためメモ帳に話の順序を「キーワード」として書き込みそれをなぞるように話すことにしました。
たとえば、会議の時に壇上で意見を述べる場面があったとしますそんな時にメモ帳に
・自己紹介
・議題に対しての自分の考え
・なぜそう思うのか
・そうすることでどうなるのか
・結果的に会社にとって有益になる
といった簡単な「キーワード」を見えるようにしておきます。
これがあるのとないのでは話の進め方に雲泥の差が生まれます。
これを習慣化することで比較的短期間に自分の意見を順序立って話すようになることができます。
4.ゆっくり話す
多くの人が間違うことは自分の意志だけを一方的に伝えてしまい相手が理解していないまま話が終わってしまうことです。
この原因の一つに「話す速度」があります。
特に頭の良い人や緊張しやすい人は早口になりがちです。
そして両方とも聞く側は話の内容よりも「話が早くて何いっているのかわからない」という結論に行き着きます。
伝えたいことが全然伝わりません。
これは普段の話し方から注意しなければ早口の癖は治りません。
家での会話や仕事中の会話などでゆっくり話す訓練をしましょう。
5.発言の場に慣れる意見を求められる環境に身を置くこと
きちんと自分の主張を伝えるようになるためには「場数」が必要です。
中には失敗を恐れて自分の意見を言わなくなる人もいます。
それではいつまでたっても周りに理解される自己主張はできません。
まずは冷静になって今まで書いたことを思い出して話を組み立てて相手に伝えることを繰り返しましょう。
シンプルではありますが一番必要なことは「話す経験」を積むことです。
そしてその経験を積むためには自分の意見を求められるような環境に身を置くことです。
その環境で生活することで自然と「きちんとした自己主張」ができるようになります。
最後に
自分の考えを持つこととそれを話すことは全くの別物、どんなに素晴らしい考えを持っていても発言しなければ考えていないことと同じになってしまいます。
なので、どんどん失敗して自分らしい自己主張のスキルを身につけてください。